大阪にも、日本のどこにもカジノはいらない!カジノ誘致に反対するアピール
2022年4月12日
進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)
「カジノ誘致計画」が、3月24日大阪府議会、3月29日大阪市議会で大阪維新の会と公明党などの賛成多数で強行可決されました。誘致計画は、住民に十分説明されていない上に、ずさんで重大な問題が山積しています。大阪府・大阪市は誘致計画を国へ申請することをやめ、国も誘致計画を認可すべきではありません。大阪革新懇は、カジノ誘致に反対し、誘致を止めるために世論と運動を広げます。
「カジノ誘致計画」の住民説明会は、11回のうちコロナ感染拡大を理由に連続して4回も中止されました。そもそもカジノは博打であり、カジノ事業者が利用者から賭け金をまき上げ、利用者の生活を壊し、ギャンブル依存症と犯罪を増やし、大阪の治安を悪化させる「百害あって一利なし」のしろものです。誘致計画では夢洲に6万5000㎡もの巨大なカジノ施設を建設し、カジノ営業を24時間365日として日本人の入場者数を年間約1067万人、年間収益を4200億円と過剰に見積もり、ずさん極まりないものです。
大阪市の松井一郎市長は「カジノには税金は一切使わない」と公言していたにもかかわらず、カジノ予定地の土壌汚染・液状化対策などに790億円を投入すると態度を変え、市民との約束を破りました。また、カジノ・万博のアクセス道路である淀川左岸線2期工事が1000億円も上振れしたことなどで、カジノ万博関連事業に4100億円も追加し、際限なく公金をつぎ込もうとしています。コロナ感染が収束していないもとで、カジノ誘致に莫大な税金をつぎ込むのではなく、コロナ対策など住民の命とくらしを最優先すべきです。
カジノ事業者との契約は35年間もの長期にわたります。基本協定(2月15日締結)では、新型コロナで観光需要の回復が見込めなかったり、大阪市がカジノ用地の地盤沈下など土壌改良に責任を果たさなかったりした場合には、カジノ事業者に解除権を与えています。いったん契約すると、大阪府・市が契約解除を求めた場合にはカジノ事業者に損害賠償しなければならず、事実上後戻りできない仕組みになっています。
これまで大阪ではカジノに反対する様々な団体・個人が連帯して活動をすすめ、カジノ反対の世論と運動を広げてきました。大阪府・大阪市が開いた公聴会ではカジノ誘致に反対する意見は9割を占め、「大阪へのカジノ誘致計画の中止・撤回を求める」署名は短期間で11万人を超えました。大阪市議会では自民党大阪市議団が誘致計画に反対し、大阪府議会でも誘致計画に反対する自民党議員が現れています。「カジノ誘致計画は市民の意思をまず問うべきだ」という住民投票条例を求める運動も広がっています。
今夏の参議院選挙、来春の大阪府知事選挙・大阪市長選挙は、カジノ問題が大きな争点の一つになり、今後の国政や地方政治に大きな影響を与えます。大阪革新懇は、「カジノに反対する大阪連絡会」や「カジノの是非は府民が決める住民投票」のとりくみなど、様々な市民団体・個人と連帯して活動をすすめ、カジノ誘致反対の世論と運動を広げます。