大阪革新懇「講演と文化のつどい」を開催
~新自由主義を乗り越え、個人の尊厳を守る政治を~
幅広い楽曲の生演奏が参加者を魅了
12月5日(土)大阪革新懇は、コロナ感染対策を念入りにして「講演と文化のつどい」を阿倍野区民センターで開催し、130名が参加しました。オープニングは、「ユニオン関西21世紀アンサンブル」による弦楽四重奏で開会。クラシックの名曲バッハの「G線上のアリア」からポプュラ―曲<「島唄」まで幅広い楽曲が演奏され、参加者からは「久しぶりの生演奏を聴けてとても幸せな気持ちになりました」「生演奏、久しぶりで涙が出そうでした」「自粛だけでは生きていけません。文化・芸術がないと精神が枯れてしまいます。本日の演奏に感謝です」などの感想が寄せられました。
開会あいさつで大阪革新懇代表世話人の渡辺武さんは、「コロナ危機で国・大阪のコロナ対策の遅れなど、政治の問題が噴出している」と述べ、「講演を伺い、コロナ危機を乗り越える社会をどう作っていくのか、新自由主義をどう乗り越えるのか、今後の展望につなげていきたい」と述べました。
新自由主義を乗り越え、個人の尊厳を守る社会を
続いて、神戸女学院大学教授の石川康宏さんが「コロナ危機を乗り越えられる社会をどうつくっていくか」をテーマに講演しました。まず石川さんは、新型コロナ拡大があぶりだした課題として、①経済格差で命に差があること、②利益優先政策が医療分野などで備えなき社会をつくったこと、③人間が自然環境を破壊し、ウイルスを蔓延させたこと、④トランプ大統領のような科学無視がコロナ被害を拡大させたこと、⑤新型コロナが戦後最大の経済危機を招いたことを挙げました。
石川さんは、新型コロナ拡大の影響で、世界経済は戦後最悪の危機に陥り、国連が年内に8600万人の子どもが飢餓状態となる恐れがあると発表したもとで、今こそ命を守るために国際社会の協力が必要と強調。現在株価は上がっているが、経済実態を反映せずバブルとなり、首切りなどでその被害が弱者に及んでいると語りました。さらに気候変動を含む環境破壊が新たなウイルスを誘発し、人類を危機に陥れているが、アメリカ・トランプ大統領やブラジル・ボルソナロ大統領は新自由主義経済に固執し、科学を軽視して被害を広げ、世界から批判が噴出していると指摘しました。
日本政府もGOTOトラベルの継続などコロナ対策は的外れで、医療分野などでまともな備えもせず、「自助・共助・公助」を掲げ自己責任を強調する姿勢は、アメリカ・トランプ大統領と同様であると、厳しく批判しました。
市民運動を発展させ、野党連合政権で命と暮らしを守る社会を
このような情勢のもとで、学生が国の予算で学費値下げを求める運動をすすめ、県人会が食料提供など生活支援の取り組みを行い、世界ではブラック・ライブズ・マター運動が広がっている例を示しながら、新自由主義を乗り越え、個人の尊厳を守る政治を実現させる重要性を強調しました。
そして、2020年幸福度世界第2位のデンマーク(上限週37時間労働、最低賃金1800円、有給休暇年6週間、医療・介護は原則無料、学費無償、1人当たりのGDP世界第10位)と、幸福度ランキング過去最低の第62位の日本(ジェンダーギャップ指数121位、1人当たりのGDP世界第26位)を比較しながら、「平和・立憲主義・個人の尊厳を掲げる市民運動を発展させ、次期総選挙で野党連合政権を実現させ、新自由主義の政治を転換させよう」「政権交代で命と暮らしを守る社会をつくろう」と、呼びかけました。
参加者からは「いったいどうなるコロナ禍の世界。ものの見方・考え方を教えていただき、心がスカッとしました」「あらゆる面で日本がゆがみ遅れていると思いました。あきらめるのではなく、嘆くだけでなく、お互いが情報を共有し、国民が力を合わせて変えていくしかないと思いました」などの感想が寄せられました。最後に大阪革新懇代表世話人の杉本和さん(新日本婦人の会大阪府本部会長)が、閉会あいさつを行いました。
~がんばっています地域・職場革新懇 <PART20>~
<大阪15区市民連合>市民と野党が共同宣伝 総選挙勝利へ本気の共闘を
11月25日(水)大阪15区市民連合が「市民と野党の共同宣伝」を南海金剛駅前で行い、70人余りが「オール野党で政権交代を」「菅・安倍アウト 桜を見る会」などのプラスターと幟を掲げて、道行く人々にアピールしました。
まず大阪15区市民連合代表世話人の小林宏至さんが、「学術会議任命拒否は学問の自由に反する。直ちに任命を」と開会あいさつしました。共同宣伝では、共産党大阪15区予定候補の為きみひとさんが、「15区で大事な点は、公的病院の統廃合や近大病院移転などから地域医療を守ること。『命を大切に』の一致点で政治を変えよう。憲法を暮らしに生かし、希望ある日本をみなさんと共に」と訴えました。
佐々木きえ河南町議が、「個々人にコロナ対応を求めるだけで、国も府も町も私達の方を向いていない。市民を見てくれる人を国会へ」と訴え、令和サポーターの中村登さんが「賃下げ、増税を強いる自民支持や投票棄権は自らを傷つけること。野党共闘で連合政権を」と呼びかけました。社民党元堺市議の小川たかこさんは、「大阪市の住民投票の経験を生かし、市民一人一人の意思表示で総選挙勝利を」とマイクで語りました。
市民からは「政府はまともなコロナ対策をせよ。Go toは中止・見直しを」「吉村知事は命を大切にする気があるのか。PCR検査の集中的実施を。国の予算が一人親家庭など本当に困っている人のところに直接渡る施策を」「地元で保育士さんを中心に、エッセンシャルワーカーに公費PCR検査を求める署名運動が始まった。ぜひ協力を」などの発言が続きました。