政権交代の条件をリアリスティックにつかむ
12/15「講演と文化のつどい」
12月15日、エルおおさか南館において大阪革新懇「講演と文化のつどい」が開催され、会場参加、YOUTUBE視聴合わせて200名の参加がありました。このつどいは毎年アジア太平洋戦争開戦の12月8日前後に行われているものです。
開会あいさつに立った代表世話人の川崎美榮子さんは、「日本被団協のノーベル平和賞の受賞式スピーチで、『日本政府はなくなった被爆者に何の補償もしていない』との発言がありました。それに派生してネットでは今、『60兆円対0円』という言葉が飛び交っています。なくなった被爆者には0円で、軍人軍属には手厚い補償があり、それを遺族会がまとめ、自民党に投票させていた。しかし社会は根底から変わってきています。市民の共闘を革新懇を軸に進めたい。」と発言されました。
「生演奏で心にうるおいが戻った」
文化行事はバイオリンとアコーディオンのデュオユニット「STREED」さんの演奏でした。お二人は、情熱大陸、イパネマの娘、愛の讃歌、さよならまたいつか(虎に翼)、上を向いて歩こうなど多彩なジャンルを次々に演奏、参加者からは「日頃、生演奏に触れる機会がないのでとても良かった」などの感想が寄せられました。
刺激的な講演で参加者からも多彩な感想!!
五野井郁夫(高千穂大学教授)
全国的に自公が過半数割れをした衆議院選挙では、大阪だけが別ブロック(維新)になっている。吉本と維新の関係が強く、テレビのコントロールが効いている。全国的には、国民民主党が7議席から28議席に伸びた。立憲民主党は横ばいだ。国民民主党は得票率で2.4倍化した。若者層の支持が多い。20代で26%となっている。なぜ善戦したか?玉木氏は「ネットどぶ板」を主張している。5分、10分の番組をたくさん作り、視聴が伸びたものだけを番組化していった。ソーシャルメディアを重視する人の18%が国民民主党を支持している。SNSを見ている人が「にわか支持者」となっている。支持の理由はガソリン値下げ、電気代値下げ、「103万の壁」などで、何となく家計思いのイメージを持っている。この人たちは合理的判断ができる人たちで、ほかの野党が生活に手当てする合理的説明をすれば理解できる人たちだ。野党共闘の展望では、二つのブロックを模索するべきだ。「立憲民主党と国民民主党のブロック」と「立憲民主党と共産党のブロック」だ。それが一致したとき野党共闘は強くなる。国民民主党の中でも旧民主党の人たちは話ができる。私たちは「市民連合」を支援して野党共闘を続けるべきだ。政権交代の条件では、 ①外交・安保、②経済、③労働社会保障の政策領域があるが、まずは③を打ち出す。子供手当の実績がある。②は超過累進課税を強化して高所得者に増税し、一般の人には減税をするということを打ち出すべきだ。メリハリのついた主張が重要だ。①では国防を大事にしているという主張をする。自衛隊は現在国民の間では合憲論が多い。段階的解消であって、政権交代後ただちに停止するのではないということを知らせる。主張をクリアカットにしていこう。 など多岐にわたった、深い分析、刺激的な問題提起が次々にされました。
閉会あいさつでは、代表世話人の冨田宏治さんからは、「刺激的な話が多かった。大阪は12年維新に支配されている。私たちは思考停止に陥ることなしに、何が起こっているかを正しく理解し、どうしたらいいかを全国に先駆けて考えていかなければならない。五野井先生の話にヒントがあった。負け続けるわけにはいかない。来年は希望を大きく開いていきたい。」と述べました。