大阪革新懇 活動ニュースNo.3

   大阪革新懇「コロナ対策シンポジウム」開催
  ~医療、保健所、介護現場から実態と課題を報告~

 3月21日(日)大阪革新懇は、大阪におけるコロナ感染の現状と課題を語り合い、解決のための方向を明らかにするために「コロナ対策シンポジウム」を大阪グリーン会館で開催しユーチューブ視聴者68名を含めて117名が参加・視聴しました。 
 東大阪生協病院院長の橘田亜由美さんがコーディネーターを務め、以下のパネラー5名がそれぞれ報告しました。

 ①りんくう総合医療センター感染症センター長 倭 正也さん(大阪府コロナ対策会議専門委員)
 ②耳原総合病院院長 河原林 正敏さん
 ③枚方市保健所所長 白井 千香さん(全国保健所長会副会長)
 ④守口市北原医院院長 井上 美佐さん(大阪府保険医協会副理事長)
 ⑤城東特別養護老人ホーム施設長 中島 素美さん

      今こそPCR検査の強化、医療・保健行政・介護現場の支援を
 冒頭コーディネーターの橘田さんが、「コロナ感染からほぼ1年、現在も実行再生産指数は1を上回り、終息に向けてコロナ病床、それ以外の病床、経営、保健行政など課題は多い。今日は医療、保健、介護の現場から実態を明らかにするとともに、終息に向けて何が必要か明らかにしていきたい」と問題提起しました。

 はじめに倭さんが感染症センターの成り立ちや現状、海外からの感染者対応などを報告。倭さんは「大阪は重症者の治療改善は悪くないが、気管挿管を希望しない高齢者の死亡例が多い」と述べ、「陽性者数が上がってきており、変異株の流行も含めて第4波が心配される」と懸念を表明しました。

 次に白井さんが、地域の生活衛生や食品衛生の業務、感染症や難病の対応など広範な役割を担っている保健所が減らされ、現在469か所しかないことを紹介。白井さんは「感染者数は大阪府が微増傾向にあり、実行再生産指数は1.13。保健所・保健師の体制強化、人員不足解消などが今後の課題」と述べました。

 続いて河原林さんは、「(コロナ対策のための)医療器具の購入は国が補助金を出すが、4割しか支給されていない。(コロナ病床を増やしたために)患者が減り減収になった場合の補填がないので経営が苦しくなる。さらに第4波が起きた場合、病床確保が心配」と、具体的な課題を語りました。

 井上さんは、2月に実施した大阪府保険医協会の緊急アンケート結果を報告。井上さんは、「菅首相は『減収はない』と答弁しているが、アンケートでは8割の医療機関が減収ありと回答し、20%以上減収した医療機関が4割にのぼる」と説明。アンケートでは「国の補助金は8割の医療機関が不十分と回答。しかも補助金申請手続きが複雑で、物品購入が主であり、給与補填などが不十分」と指摘しました。
  
 「幸いに利用者も職員も誰も感染していない」と述べた施設長の中島さんは、「マスク・換気・消毒などの感染症対策を徹底し、3蜜を避けるために大規模な行事を取りやめ、移動も各フロアーに限定している」と報告。中島さんは「面会も窓越しで、館内入室者も限定している。職員には人出の多い所への外出や外での会食の自粛をお願いしている」と述べた上で、「いつまで我慢すればいいのか?入館を制限しているが、入館者がもっと気軽にPCR検査を受けるような体制を作ってほしい」と、検査強化の必要性を語りました。

      コロナ禍のもと病床削減推進法案は大問題  
 シンポジウムのまとめで、コーディネーターの橘田さんは「少なくとも医師の増員が必要。PCR検査が保険適用されることを望む。コロナ禍のもと通常国会で病床削減推進法案が論議されているが大問題である」と述べ、シンポジウムを締めくくりました。

     ~がんばっています地域・職場革新懇<PART27>~
<河南地域革新懇ネットワーク> あれから10年 原発ゼロいっせい行動
 河南地域革新懇ネットワークは、「あれから10年 原発ゼロいっせい行動」を実施しました。3月11日と12日の毎週金曜日行動を計8カ所、約180人が参加しました。近鉄河内天美駅、松原駅、河内長野駅、金剛駅、藤井寺イオンモール、関西電力羽曳野営業所、すばるホール、太子カインズの前で、それぞれにプラカードや横断幕などを持ってスタンディングやマイクアピールを行いました。

 富田林すばるホール前でマイクを握った女性は、福島に嫁いだ娘さんについて、「あの日、娘と孫の安否確認のために60数回も電話した。幸い無事だったが避難所生活を強いられた。あんな体験は誰にも二度と味合わせたくない。原発ゼロまで声をあげたい」と語りました。

 元衆議院議員の吉井英勝さんもマイクを握り、「あの原発事故は東電と政府による人災であるが、電力会社と政府はなんら反省もなく再稼働を進めている。それは国民の電気料金と税金を使っているから。原発も火力発電もダメ。安心安全の自然再生可能エネルギーによる発電に切り替えることが求められている。野党連合政権を実現させ、原発ゼロの日本をめざそう」と訴えました。

 参加者は原発ゼロの会が作成した新しい幟や横断幕や、手作りのプラスターなどを掲げドライバーや確定申告場のすばるホールに来られた人たちに手を振り、何人かが「頑張って!」と返してくれました。

 河内長野駅前では、「なくせ原発!河内長野デモ実行委員会」主催の「3・11 スタンディング・アピール」が取り組まれ60 人余りが参加。藤丸照代代表は開会挨拶で「原発ゼロ基本法」成立に向けて訴え。バンジョー伴奏で「3・11 思いを込めて 祈る」と題した歌声が続き、日本共産党為きみひとさんが福島支援の体験を元に「忘れない、あきらめないの共有を」と訴え。立憲民主党、社民党などからのメッセージを紹介。「原発は止まっても電気は足りている」「ドイツはフクシマに学び廃炉へ政策転換、日本でも自然エネルギー、再生可能エネルギーへ」「原発固執の裏に原発マネーと核開発。市民と野党の共闘で政府を変えて原発ゼロを」「自分の思いを語り、声を上げる事が大事。国と東電、関電に落とし前を」などの発言が続き、最後に「原発はもういやや」の歌声で行動を終えました。

<全国革新懇ニュースの普及・拡大>
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