大阪革新懇活動ニュースNo.1

 大阪革新懇2022年度総会  ~分断と排除を乗り越え、希望ある政治へ~
 2月26日(土)大阪革新懇は、2022年度総会を大阪グリーン会館で開催し、ZOOM参加を含めて90名が参加しました。総会では全国革新懇代表世話人・神戸女学院大学教授の石川康宏さんが「命と平和を守る参議院選挙へ」と題して講演しました。

       憲法を生かした社会のビジョンを魅力的に語ろう
 はじめに石川さんは、衆議院選挙結果について論述。公示前に比べ自民・公明が12議席減となったが絶対安定多数を確保、野党共闘が14議席減、維新が30議席増、国民が3議席増となったことを紹介。その原因は、岸田政権がマスコミと結託して総裁選を連日報道させ、維新が国民の非自公・非野党共闘の思いを吸収し、野党が「政権協力合意」攻撃に十分反撃できなかったためと分析。その上で野党統一候補の得票は、ほとんどの選挙区で野党4党の比例得票合計を上回っており、野党共闘の効果は明白と強調しました。
 今夏の参議院選挙では野党共闘をしっかり維持し、どのような政治をめざすのか、その中身を魅力的に語り、改憲派3分の2議席を許さないことが重要と指摘。石川さんは、岸田政権が「台湾有事」を口実に日米合同演習と軍拡をすすめ、安保法制の発動と9条改憲をねらっていることを詳しく説明。憲法9・25・26・27条などを生かした社会ビジョンを魅力的に語ってくいことの重要性を力説しました。デンマークでは最低賃金約1800円(大阪992円)、医療・介護は原則無料、幼稚園から大学まで教育費も無料、日本の公務員比率はノルウェーの5分の1、OECD平均の3分の1で公務部門は脆弱と指摘。石川さんは、安保条約では在日米軍に日本を守る義務はなく、9条を生かした平和外交こそ求められると強調しました。
 岸田政権との闘いの焦点は、①コロナ対策、②憲法闘争、③気候危機打開、④ジェンダー平等、格差と貧困の是正、⑤新自由主義からの脱却、⑥参議院選挙での改憲派3分の2議席阻止であり、それらの運動をすすめて野党共闘を鍛え、参議院選挙に向かっていこうと訴え、講演を締めくくりました。

 草の根から革新懇運動をすすめ、野党共闘を鍛え、政治を変えよう
大原事務局長が「分断と排除を乗り越え、希望ある政治へ」と題した「報告と提案」を行いました。大原氏は、フードバンクなどのとりくみを通じて民青同盟が組織的に前進し、大学生が自主的に政治を語る運動をしていることを紹介し、日本社会に希望があると指摘。昨年市民運動交流会やコロナ対策シンポジウムで新たなつながりをつくったこと、新しく賛同団体が増えたことなどを報告。大阪労連・大阪AALAなどがロシアのウクライナ侵略に対して抗議行動を行うことを紹介し、団体・地域、職場から革新懇運動をすすめ、野党共闘を鍛え、組織を大きくして政治を変えようと、呼びかけました。

   職場・地域から闘いと共同を広げ、政治を大本から変えよう
 討論では、賛同団体、地域革新懇・職場革新懇から9名が発言。大阪府職労の川津書記長は、公衆衛生を担う保健所の重要な役割を紹介した上で、太田府政と維新府政の保健所つぶし・職員削減の実態を告発。府民の命とくらしを守るために、医療・公衆衛生・福祉を強化するとともに政治を大本から変えようと、訴えました。
 大阪損保革新懇の張間代表世話人は、総選挙で独自リーフレットを作成して対話・宣伝に取り組んだり、神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんを講師に招いて総会を成功させたりした経験を報告。交野革新懇の立花事務局長は、交野革新懇ニュースの発行を通じてできた新しいつながりを生かし、全国革新懇ニュースの拡大で最高の峰を築いたことを発言しました。日本共産党石川たえ大阪府会議員は、カジノ・IRに予算をつぎ込み、コロナ対策を軽視した2022年度大阪府予算案の問題点を告発。新日本婦人の会大阪府本部の中川書記長は、カジノ計画の中止・撤回を求める署名、憲法改悪を許さない全国署名を旺盛に集めた教訓を発言しました。日本民主青年同盟大阪府委員会の園部委員長は、フードバンクのとりくみを通じて組織を拡大させた経験、参議院選挙で政権交代の足がかりをつくる決意を語りました。松原革新懇の柴田さんは、定期的に河南ネットワークの会議を開き、情勢学習や活動交流をすすめていることを報告。大阪安保破棄諸要求貫徹大阪実行委員会の守山事務局長
は、岸田政権がねらう「敵基地攻撃能力」保有の危険性を述べるとともに、日米地位協定改定の必要性を訴えました。
 日本共産党大阪府委員会の柳委員長は、総選挙での「市民と野党の共闘」の成果と教訓を報告。夏の参議院選挙では大阪で比例70万票の獲得と辰巳候補の勝利で、自公政権と維新政治を打ち破る決意を語りました。当面共産党の「はてなリーフレット」等を活用し、野党攻撃を打ち破り、政治を転換させると述べ、革新懇としても各分野で闘いと共同を広げていこうと、呼びかけました。

       新たな代表世話人・世話人などを選出
 総会では、25名の代表世話人を含む99名の世話人などの役員体制、総会アピール(別掲)を確認しました。また総会には、立憲民主党大阪府総支部連合会の森山浩行幹事長(衆議院議員)、社会民主党大阪府連合の長崎由美子代表、れいわ新選組の大石あきこ衆議院議員から連帯のメッセージが寄せられ、参加者に披露されました。


        大阪革新懇2022年度総会アピール

 2月24日ロシアのプーチン政権がウクライナに対して全面的な軍事侵攻を開始しました。平和を願う国際世論を無視し、自らの思惑のため軍事力を行使することはあってはならないことであり、明らかな侵略行為です。これに対してロシア国内でも60か所以上で「戦争止めろ」の抗議デモが行われ、日本はじめ世界各国で抗議行動が取り組まれています。また、各国首脳や様々な団体から「抗議声明」が緊急に出されています。核兵器禁止条約締結の広まりや気候危機打開の市民運動が高まるもとでロシアの暴挙を糾弾するとともに、平和と民主主義、自由を求める諸国民の運動と連帯してたたかうことを呼びかけます。

 一方、日本では安倍・菅政治を継承した岸田内閣の本質が明らかになり支持率を急落させています。後手後手にまわるコロナ対策、「敵基地攻撃能力」の検討と加速化する憲法改悪、「新しい資本主義」の名のもとに社会保障改悪や非正規労働者の声を無視する施策の推進、赤木雅子さんの裁判での森友問題を闇に葬ろうとする「認諾」など、岸田政権の「政治の責任」が問われています。

 昨年の総選挙では「市民と野党の共闘」にとって貴重な成果はあったものの全体としては厳しい結果となりました。自公政権への批判が維新の会に流れ、伸張しました。維新は早速憲法改悪の先陣をきり、立憲野党への懲罰動議や訴訟提起など極右的新自由主義者の姿をあらわにしています。

 6月には参議院選挙が行われます。4月の京都府知事選挙、秋の沖縄県知事選挙など重要な地方選挙もあります。今こそ職場・地域から「くらし・平和・民主主義」の3目標を掲げて、すそ野を広げた革新懇運動を旺盛に展開し、「市民と野党の共闘」を発展させましょう。 
 大阪革新懇は、すべての構成員が本総会を跳躍台に広範な市民と力をあわせて革新懇運動を前進させ、組織を拡大・強化して、参議院選挙のたたかいに奮闘されることを心から呼びかけます。コロナの危機、社会の危機、政治の危機を転換させ、分断と排除を乗り越え、希望ある政治を実現しましょう。

2022年2月26日

進歩と革新をめざす大阪の会 2022年度総会

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