大阪革新懇活動ニュース No.37

「対話と包摂」で自民党政治終わらせ、排外主義を克服し 
 新しい日本と大阪をつくろうー大阪革新懇・秋の学習会に140名―
 9月27日、大阪革新懇は、秋のたたかいの方向を考える学習会を開催し、ユーチューブ視聴含めて140名が参加しました。
 冒頭、今泉和幸大阪革新懇代表世話人(日本共産党大阪府委員会書記長)より「国民は自民党政治を乗り越えようとしているが、異常な総裁選報道に見られるように国民の求める方向になっていない。安保法制10年の到達の上に立って対話と新しい共同で自民党政治の“その先”を目指そう」挨拶。
 最初に特別スピーチとして移民・難民支援センター「シナピス」の副センター長 松浦・デ・ビスカルド篤子さんより「私たちはローマカトリック教会の一員として社会の谷間に生きる人を支援する活動をしている。移民・難民支援もその一つ。在留資格があれば公的支援を受けられるが、資格が切れた人の対応が大変。2012年の安倍政権以降の対応が厳しくなり、さらに最近は、そこに人の命があることを無視した対応が目立つ。例えば、資格が切れた人を不法滞在、不法滞在と騒ぐが、免許書の期限切れの人を犯罪者、犯罪者と騒がないように在留資格が切れた外国人も日本人の家族がいるなどで特別在留資格を認めていた時期があった。足がすくむ状況もあるが、あきらめてはいけない。地道に若者との対話を重ねるなどして理解を広げ、谷間の人に寄り添っていきたい」との話がありました。
 
 冨田宏治関西学院大学教授(大阪革新懇代表世話人)より「さよなら自民党!その先へー『分断』」を乗り越え『包摂』の政治を―」と題する講演が行われました。安倍政権を支えていた「岩盤保守層」が溶け落ちて自民支持は2000万票が1300万票になった。その背景には、労働分配率の低下(賃金が上がらない)やアベノミックスのツケ(円安、物価高)がある。石破首相が誕生したが、消費税減税にも選択的夫婦別姓にも踏み込まず“石破らしさ”を出すことなく政権を投げ出した。誰が首相になっても自民党の崩壊過程は止まらない。参議院選挙では参政党が伸長したが支持者には3つの層がある。①反ワク、オーガニック、陰謀論などから入ったガチガチの信者(200万人弱)②自民党から溶け落ちた「岩盤保守層」(参政党と国民民主党に流れた)③自己責任論から解放され、陰謀論に目覚めた無関心層。③は自己責任論から解放された前向きの変化であり、この層は働きかけ次第で共産党に変わる。NHKの世論調査(8月)で年代別を見ると共産党支持者は80歳の7.4%に次いで18~39歳が4.0%となっている。国民や参政には及ばないが注目し、希望も見える。自民党政治を終わらせることと、排外主義を克服する「2正面作戦」に取り組むことが重要だ。自民党政治を終わらせても排外主義ははびこる日本にしてはならない。この2つの区別と関連を把握することが重要。参政党などはグローバル経済の矛盾と外国人労働者問題、インバウンドの弊害などをあえてグジャグジャにして煽ってくる。我々がここの区別や関連をしっかりつかんで対応する必要がある。また、グローバリズム推進の維新と反グローバリズムの参政は本来、相容れない政党だが時として共犯関係を結ぶ。こうしたことも踏まえて、初めて挑戦するたたかいになるが、「自民党政治のその先」を「包摂」の政治を実現するために奮闘しましょう。
 最後に、桜田照雄阪南大学教授から「英国の哲学者カール・ポパーは『寛容な社会を維持するには、不寛容に対して不寛容であらねばならない』と言っています。排外主義に対抗しては『包摂』と『寛容』が行動原理になる。新しい挑戦を進めていこう」と呼びかけました。
 なお、シナピスへのカンパが43000円寄せられました。

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