大阪革新懇活動ニュース No.42

戒厳令阻止は光州民主化運動の経験                 
               -北河内3革新懇合同で「学ぶ旅」- 
 10月20日から22日の3日間、かどま革新懇、寝屋川革新懇、大東革新懇が合同で「韓国=光州民主化運動を学ぶ旅」を開催しました。この旅には3つの革新懇と大阪革新懇から16名が参加しました。

秀吉軍が築城した順天倭城
 1日目は豊臣秀吉が朝鮮侵略した「慶長の役」の際に建設した順天倭城を訪問しました。倭城は韓国内に26が残っています。小さい砦のようなものを想像していましたが、姫路城や熊本城など日本各地につくられたものと同じ規模のものが作られています。天守閣は消滅したものの、韓国では歴史の証人として城跡を保存しています。順天倭城はそこで小西行長と李舜臣が戦っています。

戒厳令阻止につながる光州民主化運動 
 2日目は光州民主化運動の遺産を1日かけて訪れました。昨年、ノーベル賞を受賞したハン=ガンさんの「少年が来る」はこの事件をもとにしています。1979年にパクチョンヒ軍事独裁政権が倒れた際に、韓国では「ソウルの春」という時期を迎えました。しかしすぐに軍人チョンドゥファンが政権掌握にのりだします(映画「ソウルの春」に詳しい)
 その後5月に非常戒厳が出され、金大中などの野党指導者や学生リーダーを拘束されます。金大中の地元光州では大規模な抗議運動が起こります。市内に集まった人は最大20万人といわれています。それを戒厳軍が武力鎮圧し、子どもや妊婦も含めた多数の市民が虐殺されました。その約10日間の出来事(映画「タクシー運転手」に詳しい)を記念する施設が市内各地に残されています。韓国では「記憶されない歴史は繰り返される」ということわざがあり、そのために記念施設が残されており、子どもたち、軍人も含め、多くの国民が、光州民主化運動を学習、記憶しているために、昨年の戒厳令が国民の力によって阻止されました。

専門ガイドが熱く、リアルに解説 
 最初に訪れたのは「国立5.18民主墓地」でした。ツアーの団長である、かどま革新懇の亀井あつしさんが犠牲者に献花した後、亡くなった方々のお話を解説士のキム・ヨンチョルさんから伺いました。 その後運動が始まった全南大学、5.18民主広場、今もヘリコプターからの銃乱射の跡が残る全日ビル245、市民が軍事裁判を受けた5.18自由公園などを回りました。
 参加者からは「光州の町全体に施設が残され、5.18を語り継ごうというのが伝わってきました。『記憶されない歴史は繰り返される』の言葉が印象的でした」「戒厳令を止めた韓国の運動の力の源泉を知りたかった。国がきちんと歴史を語り継ぐことが力となることが分かった。」などの感想が寄せられました。

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